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 次の日、夫は自信満々で『掲載誌あったよ!』と画面上に映してきました。


 現地語なので何を書いてあるかははっきりとはわからなかったのですが、明らかにこのレストランでは結婚式&披露宴も出来るんですよー的な記事。


(これが仕事?!会社のPR?!)


 さっと記事を隠して、


『ね?あったでしょ?!これで分かった?これは仕事の一環!あいか、本当に勘弁してよ〜!本当にあいかは、俺のこと好きすぎ!』


 (「俺のこと好きすぎ?!」どれだけ脳内お花畑なんだろう!)

 

ごめん、夫がそこまで馬鹿だとは私も思ってなかった


 もう怒りなどありません。私の心の中には、冷たい風が吹いていました。


『あぁ?!馬鹿ってなんだよ!』

 

 とキレだす夫の声に被せるように


『これで誤魔化されるわけないよね?!仕事のPR?!


 どこに夫の会社名がある?!ロゴがある?!


 こんな荒い画像1枚のためにお金かけてPRなんて、どこの会社がそんなことすると思うわけ?!


 夫が私たちの事、ここまで下に見てることにも幻滅したけど


 こんな小さな記事で誤魔化せると思ってた夫にも正直がっかりした!』


 私の言葉に、さっと赤くなった夫。


『仕事に大きいも小さいもないだろ!どんな仕事だって仕事は仕事なんだよ!これだから女は駄目なんだ!』


(うん、まず論点そこじゃないけどね。そして全世界中の女性に謝れ!)


『正論振りかざして満足した?とにかくこんな記事くらいじゃ、夫とモナへの疑いは晴れませんから』


はっ!


 夫はまたいつものように鼻で笑うと、


『言っとくけど、疑ってんのはあいかだけだからね?


 だって本当に俺は【不倫】なんてしてないから!


 あいかのつまらないヤキモチで、娘の一生まで犠牲にする気?!』


『じゃあ他の人にもこの結婚式写真を見せて聞いてみようか?


 うちの両親とかあなたの両親にも?まぁそこまでしたらもう離婚は不可避だと思うけど』

 

 夫は両親という言葉と、離婚は不可避という言葉にピクッと反応しました。


好きにすれば?でもこんなことで離婚は絶対にしないけどね』


『じゃああなたの希望は現状維持ってこと?』


『そりゃそうでしょ!別に俺たちが別れる理由なんてないし、娘には父親が必要だろ?!』


『嘘つきの父親なんて必要ないと思うけど』


『はぁまたそれか。家族のために一日中仕事頑張ってんのに疑われて責められて


 大袈裟なほど落ち込んでみせる夫でしたが、私はトドメを刺しにかかります。


『それは自分の行いのせいだよね?私だってもう疑いたくないに決まってる!


 とにかく、あなたが本当のことを言わないなら親にも言うし、このままズルズルあなたと家族でいるのは無理!』


 しかし夫は 


『ちょっと待てよ!一方的すぎるだろ!とにかく俺は雑誌を見せたんだ!疑うのは勝手だけど、周りを巻き込むなよ!』


 と、私の提案を全て却下しようとします。


『話にならないね。逆にさ、あなたはどうやったら私と別れてくれるわけ?』


『むしろ、何でいきなりあいかがそんな俺と別れたがるのかまさか


あいかお前、男ができたんじゃないだろうな!』


どうしたらそんな発想になるんだか自分にそうやってモナがいるからって、私の事まで同じだなんて思わないでくれる?』


『だっておかしいだろ!いきなり離婚とか不倫とか言い出してさ!昔のあいかならそんなこと言わなかった!』


『あっそ残念ながら<今>のあいかはそういうこと言う女なの。


 それを言い出したらあなただって昔はこんな事で私を傷つけたりしなかったけどね!』


 ブーメランでしかない夫の発言は、しっかりと刺さったようで


『離婚したくないって言ったって、もしそっちが有責だったらこっちにも考えがあるからね!』


『何だよそれ裁判とか慰謝料とか言うつもり?


はっ!


俺のこと脅してるの?』


『脅すとか意味がわからない。別にやましいことがないなら脅しになんてならないでしょ?


私が言ってるのは<もしも>の話なんだし?』


………

 

 ここで騒げば、自分にやましい事があると言っているようなもの。夫はしばらく黙っていました。 

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