
………
(あのさあ、簡単に別れるとか言うなってって言ってたのは、どこのどいつよ!)
随分と簡単に<離婚>の二文字を使ってくる夫にイラッとした私は…。
『私には散々簡単に別れるとか言うなとか言ってた割に、随分と<簡単>にモナと離婚するなんて言えますね!
…そもそも婚姻届とかも見せてもらってないからモナと本当に夫婦なのか分からないけどね!
ちゃんと婚姻届と離婚届が受理されたって証拠を出してくれるなら、離婚については考えます』
実はこれ、恵理子さんのお知恵をお借りした返信内容でした。
夫からの返信は即座に恵理子さんに転送。
そこで協議の結果、ここで夫のA国での情報をゲットしちゃおう作戦が発動されたのです!
つまり…
『ちゃんと婚姻届と離婚届が受理されたという証拠』
→ここには絶対にA国での夫の正式な名前が記載されているはずです。
『離婚については考えます』
→しないとは言っていません。あくまで(前向きに)考えるだけ。
とりあえず現状夫がどうしてこんなに優位なのかと言うと、<私がA国での夫の情報を全く持っていないこと>に起因するわけで。
その情報さえゲットしてしまえば、私のとれる対抗手段は格段に増える!
…モナとの重婚というだけでなく、義家族のトンチンカンな言い訳など…夫を見限るには十分すぎるほどの材料が揃っていました。
夫がどうして私とそこまで離婚したくないのかはわかりませんが、私的にはもはや再構築の道など残されてなどいないのです。
離婚、一択。
果たして夫は乗ってくるでしょうか?!ドキドキしながら返信を待ちました。
仕事を終えて帰宅。
娘を寝かしつけた後、夫からの返信が来るかもしれないとスマホを気にしながら…あいか家家族会議<2日目>スタートです。
「で、どうする?あんな家族相手にまともにやりあうのは無理じゃないか…」
「でも…このままにするわけにいかないでしょ?!孫ちゃんの将来にだって関わってくるんだし…」
「慰謝料とかは無理でも、養育費はもらわないと。それは娘の権利なんだし…」
しかし、夫の頑なな態度と、義実家の対応を見る限り、まともな話し合いになるとは思えません…。
「そもそも…離婚できるのか?!慎也は絶対に離婚しないと言ってるんだろう?
…裁判はそのふたつ目の国籍がわからなければ難しいんじゃないのか?
もしくはあいつが日本に戻ってこないと…」
私たち家族に重い沈黙が流れたその時…ピコン♪
夫からの返信がきました!
スマホのメッセージ通知を恐る恐る開いてみると…。
『わかりました。結婚のは手元にないけど、離婚のは見せます。そしたら考え直してくれるんだよね?』
(本気で言ってるの?!)
「慎也がモナと別れるって言ってる!」
「えぇえええええええ?!?!?!」
「別れるって…別れてどうするんだ?!あいかとやり直すって言ってるのか?!」
「嘘でしょ?!本気なの?!」
▼目次▼
1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/17/18/19/20/21/22/23/24/25/26/27/28/29/30
31/32/33/34/35/36/37/38/39/40/41/42/43/44/45/46/47/48/49/50/51/52/53/54/55/56/57/58/59/60
→次回のお話はこちらから
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※毎日15時ごろ投稿して行きます
アルファポリスでも投稿しています↓こっちの方が先まであります☺️
シナリオ版はこちらから↓
コメント
コメント一覧 (2)
普通は自分が二重国籍ってこと、婚約の時点で話すべきことですよね?大事なこと隠して結婚するなんて、最初から下心あったのかしら。
サレ妻@あいか
が
しました