結局…娘を置いて二泊三日で夫のもとに向かうことになりました。

機内ではトイレで搾乳。痛みで眠れず、最悪のコンディションで現地空港に到着しました。

出口付近で待っているはずの夫の姿を探しますが…

いない

夫が取ってくれたチケットはLCCだったので、持ち込み荷物にも制限があるというのに…あれもこれもとお土産やら日用品やらを頼まれていたので、かなりの大荷物。

移動するだけでも大変なのに…。

（娘を連れてこなくて本当に良かった…！）

現地語が飛び交う到着ロビーで、心の底からそう思いました。。。

それから三時間…

借りてきたWi-fiをつなげてLINEしましたが既読にならず

言葉の通じない空港でずっと待ちぼうけの私…

「ごめーん、もう着いてたんだ？」

こっちは飛行機遅れるのよくあることだからさ！はっはっはっ！と笑いながら夫登場。

「何回もLINEしたのに！一人でどれだけ心細かったかわかる？！」

「ごめんごめん、でもそれ、俺がこっちに来て感じてることだから。

あいかにも伝わった？！」

はっとしました。そうだ、夫はこんな状態で私たちのために仕事頑張ってくれてたんだ！

と何とか前向きに考えようとしていましたが、だからといってわざと？遅刻してくるかね？！

機内での疲れと慢性的な寝不足により、私の思考能力は最低レベルにまで低下していました。。。

（今考えるとバカでしかない…。）

「そうだよね…ごめん…」

「わかったんだったらいいよ。
ほら、俺の荷物持ってきてくれた？」

「持ってきたよー超重かった！Amazonのやつとか開けちゃダメっていうから段ボールのままだよー」

※のちに判明しますが、この荷物、マジであり得ないものでした！

「よかった。じゃあいこっか。」

そして夫の運転する車でマンションへ。

「意外ときれいにしてるじゃん！」

「散らかすだけの荷物がないんだよ」

それなりに広い１Bedroom（っていうらしい）。リビング+ダイニングと寝室の２LDKのような部屋でした。白を基調にした部屋は、私が思う外国の部屋そのものでした。


久しぶりに夫の生活する匂いのようなものを感じて、少し安心したのを覚えています。

「で？どうする？まずはこの辺まわってみる？」

「…ごめん、飛行機でも胸が張って痛くて眠れなかったし、日本でもまだ娘が全然寝かせてくれなくて疲れてるんだ…ちょっと横になってもいい？」

「は？」

ニコニコしていた夫の顔が一瞬ものすごくゆがみました。

「そんなこと言うなよーあいかに色々見せようと思ってコース考えてたのにー」

「その気持ちはうれしいんだけど…体調が万全じゃないと意味ないし…

それにここに来たのは銀行とVISAの書類のためで、観光目的ってわけでもないから…

それはまた今度来た時ゆっくりでもいいじゃん」

「は？（二回目）」

みるみる険しくなっていく夫の顔に怖くなってしまって、


「わかったよじゃあ行こ」


と返事をしたのですが、夫は無言でそこにあった私のスーツケースを

ドガっ

と蹴ると、一人で出ていってしまいました。
 これが、彼が私に見せた【本当の姿】でした。

いわゆるモラハラが本格的に始まったのは、この旅からだったと思います。

あの優しくて私に一途だった彼は、もうどこにもいません。

この時は私もわけがわからず、自分が悪いのか？と混乱して泣くしかありませんでした。